東日本大震災から5年。放射線と放射能について考えてみませんか。
2016.03.09.15:09
放射線・放射能については、いろいろな情報が多方面から出され、実際にはよくわからないのが事実なのではないでしょうか。そういったこともあり、公式に公開されている情報をもとにまとめてみました。ご参考にしていただければ幸いです。
「放射線」は、放射性物質から放出される粒子や電磁波のことをいいます。
放射線を出す能力を「放射能」、放射線を出す物を「放射性物質」といいます。
懐中電灯がだす光に例えると、放射線は光で、放射能は光を出す能力です。そして放射性物質は懐中電灯ということになります。
放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」といい、 放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」といいます。この二つの言葉はよく耳にしますが、紛らわしいですよね。
放射線が人の身体にに与える影響は、放射線の種類やエネルギーの大きさ、放射線を受ける身体の部位なども考慮した数値(シーベルト)で比較する必要があります。
地球誕生時から大地に存在する放射性物質や宇宙からの放射線、大気中のラドンなどから、普通に生活していても日本人は年平均で2.1ミリシーベルト(世界平均2.4ミリシーベルト)の自然放射線を受けています。ラドン温泉は身近な様々な場所にありますよね。
ちなみに、CTスキャン1回は、10ミリシーベルト。宇宙飛行士の古川さんはISSでの生活において5ヶ月半で150ミリシーベルトだそうです。

100ミリシーベルト(短時間で1度)を超える放射線を受けると、放射線の量が多くなるに従ってがんになるリスク(確率)が増えるといわれています。
しかし、それ以下の領域では、得られたデータの統計学的解析からはリスクが実際に増加しているか確認できていないのです。なぜ確認できないのかというと、喫煙や飲酒などの他の要因による発がんの影響に隠れてしまうからなのです。ストレスや喫煙・飲酒等、他の発がん要因となるものを全く排除して、放射線だけでのリスク計測は不可能ですよね。
なお、こうした疫学調査の結果とは別に、放射線防護の観点からは、「どんなに低くても、量に比例してリスクは増加する」と仮定し、放射線防護をするようにしています。要するに、備えあれば憂い無しですね。
100~200ミリシーベルトの被ばくによるがん発生リスクは、塩分の摂り過ぎや野菜不足の場合のリスクと同程度とされています。
放射線と生活習慣によってがんになる相対リスクをまとめてみました。
100~200ミリシーベルトの放射線を受けた場合・・・・・・1.08倍
200~500ミリシーベルトの放射線を受けた場合・・・・・・1.19倍
1,000~2,000ミリシーベルトの放射線を受けた場合・・1.8倍
野菜不足・・・・・・1.06倍
塩分の取りすぎ・・・1.11倍~1.15倍
運動不足・・・・・・1.15倍~1.19倍
肥満・・・・・・・・1.22倍
やせ過ぎ・・・・・・1.29倍
喫煙・飲酒・・・・・1.6倍
といった具合に生活習慣による発がんリスクというものは、放射線によるリスクと比較しても意外に大きなものとなっています。
放射線は,医療・工業・農業分野など様々な分野で、幅広く利用されています。
食品の国際基準を作成しているコーデックス委員会が「これ以上厳しい措置をとる必要はない」とする指標「年間1ミリシーベルト以内」に基づき、身体の小さな乳幼児をはじめ、食べ盛り(13歳~18歳)である男性等すべての世代に配慮した基準値に設定されています。要するに,念には念を入れてより厳しい基準になっているということですね。
日本の基準値は世界と比較しても、非常に厳しく設定さています。
放射線に関しては、様々な情報が飛びかっていますが、正確な情報のもとに、個人個人が冷静に情報を分析することが大切なのではないでしょうか。
「放射線」と「放射能」とはなにが違うのでしょうか?
「放射線」は、放射性物質から放出される粒子や電磁波のことをいいます。
放射線を出す能力を「放射能」、放射線を出す物を「放射性物質」といいます。
懐中電灯がだす光に例えると、放射線は光で、放射能は光を出す能力です。そして放射性物質は懐中電灯ということになります。
シーベルトとベクレルの違いは何なのでしょうか?
放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」といい、 放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」といいます。この二つの言葉はよく耳にしますが、紛らわしいですよね。
放射線が人の身体にに与える影響は、放射線の種類やエネルギーの大きさ、放射線を受ける身体の部位なども考慮した数値(シーベルト)で比較する必要があります。
日常生活で受けている放射線はどれくらいなのでしょうか?
地球誕生時から大地に存在する放射性物質や宇宙からの放射線、大気中のラドンなどから、普通に生活していても日本人は年平均で2.1ミリシーベルト(世界平均2.4ミリシーベルト)の自然放射線を受けています。ラドン温泉は身近な様々な場所にありますよね。
ちなみに、CTスキャン1回は、10ミリシーベルト。宇宙飛行士の古川さんはISSでの生活において5ヶ月半で150ミリシーベルトだそうです。

放射線を受けた場合の人体への影響はどの程度なのでしょうか?
100ミリシーベルト(短時間で1度)を超える放射線を受けると、放射線の量が多くなるに従ってがんになるリスク(確率)が増えるといわれています。
しかし、それ以下の領域では、得られたデータの統計学的解析からはリスクが実際に増加しているか確認できていないのです。なぜ確認できないのかというと、喫煙や飲酒などの他の要因による発がんの影響に隠れてしまうからなのです。ストレスや喫煙・飲酒等、他の発がん要因となるものを全く排除して、放射線だけでのリスク計測は不可能ですよね。
なお、こうした疫学調査の結果とは別に、放射線防護の観点からは、「どんなに低くても、量に比例してリスクは増加する」と仮定し、放射線防護をするようにしています。要するに、備えあれば憂い無しですね。
生活習慣による発がんリスクと比較するとどんな感じなのでしょうか?
100~200ミリシーベルトの被ばくによるがん発生リスクは、塩分の摂り過ぎや野菜不足の場合のリスクと同程度とされています。
放射線と生活習慣によってがんになる相対リスクをまとめてみました。
放射線の影響によるがんになるリスク
100~200ミリシーベルトの放射線を受けた場合・・・・・・1.08倍
200~500ミリシーベルトの放射線を受けた場合・・・・・・1.19倍
1,000~2,000ミリシーベルトの放射線を受けた場合・・1.8倍
生活習慣によるがんになるリスク
野菜不足・・・・・・1.06倍
塩分の取りすぎ・・・1.11倍~1.15倍
運動不足・・・・・・1.15倍~1.19倍
肥満・・・・・・・・1.22倍
やせ過ぎ・・・・・・1.29倍
喫煙・飲酒・・・・・1.6倍
といった具合に生活習慣による発がんリスクというものは、放射線によるリスクと比較しても意外に大きなものとなっています。
放射線は何かに活用されているのでしょうか?
放射線は,医療・工業・農業分野など様々な分野で、幅広く利用されています。
食品の安全基準の意味合いはどの程度なのでしょうか?
食品の国際基準を作成しているコーデックス委員会が「これ以上厳しい措置をとる必要はない」とする指標「年間1ミリシーベルト以内」に基づき、身体の小さな乳幼児をはじめ、食べ盛り(13歳~18歳)である男性等すべての世代に配慮した基準値に設定されています。要するに,念には念を入れてより厳しい基準になっているということですね。
食品の安全基準を国際データと比較するとどうなのでしょうか?
日本の基準値は世界と比較しても、非常に厳しく設定さています。
まとめ
放射線に関しては、様々な情報が飛びかっていますが、正確な情報のもとに、個人個人が冷静に情報を分析することが大切なのではないでしょうか。
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