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映画「疑惑の影」叔父と姪とが織りなすサスペンス!必見です!

2017.01.23.18:00

イケメンな叔父(ジョセフ・コットン)と聡明な姪(テレサ・ライト)がいます。
ふたりはどちらもチャーリーという名前です。
姪は、恋心に似た親近感を叔父に対して抱いているのです。
ある日、カリフォルニアのサンタローザに暮らす姪の家族をたずねて、叔父がニューヨークからやってきます。
ただし、彼の表情はひじょうに曇っているのです。
折しも、東海岸では未亡人連続殺人事件が新聞の紙面を賑わせているところだったのです。

【サスペンスを盛り上げる絶妙の手腕】




ふたりのチャーリーは、ふたつの惑星のように接近と乖離を繰り返すのです。
姪は、叔父を疑い始めます。
叔父は、姪の疑いを晴らそうとします。
なだめたりすかしたり、それが駄目なら強硬手段も辞さない構えです。
「世界一素敵」だったはずの叔父がそんな行動をするのを見て、姪は苦しみます。
それでも彼女は、叔父を告発できません。
疑惑が錯覚であったほしいと、胸の底で願っているのです。

こういった綱渡りを、アルフレッド・ヒッチコック監督は絶妙な手腕で見せてくれます。
くだくだしい心理描写などには目もくれず、長まわしのカメラや音楽の反覆(「メリー・ウィドウ」のメロディが何度も使われます。)、さらには機関車から噴き出す黒い煙やガレージに立ち込める排気ガスなどで、サスペンスを盛り上げていきます。

加えて素晴らしいのは、ジョセフ・コットンの存在感ではないでしょうか。
その長身と高い鼻は、ゆがんだ理想主義と怒りを深く演じています。
言い換えれば、チャーリー叔父さんは、とても魅力的な悪党なのです。
スモールタウンに暮らす住民の意識をきめ細かく描いた脚本の中で、彼の怪物性はひときわ目を奪います!
1942年の映画。






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