映画「脱出」は異様な雰囲気!サスペンス・アドベンチャー!
2017.02.24.18:00
もうかなり前だというのに、この映画を最初に見たときの衝撃は今も残っています。
4人の男が週末を利用して河を下ります。
ただそれだけの話が、なぜこれほど強烈な残像感をもたらしたのでしょうか。
「脱出」の舞台は、アパラチア山系を縫って流れる1本の河です。
この河の流域は、ダム工事のために間もなく湖底に沈むことになっているのです。
その話を聞いて、アトランタに住む4人の小市民がカヌーで河下りを計画します。
リーダー格のルイス(バート・レイノルズ)は屈強なマッチョです。
友人のエド(ジョン・ヴォイト)はいくらか冷静で、サバイバル・ゲームの好きなルイスをときおりたしなめているのです。
あとのふたりは、小太りの保険業者ボブ(ネット・ベイティ)と音楽好きのドゥルー(ロニー・コックス)です。
ですが、ささやかな刺激をもとめてはじまった4人の河下りは、恐るべき悪夢に変貌するのです。
詳細は実際にご覧になっていただきたいので、ここでは明かしませんが、監督のジョン・ブアマンは、自然の根源的な力はもとより、文明に馴れきった小市民の自己満足や虚勢の見苦しさも鋭くえぐりだしています。
加えてみごとなのは、河の流れと物語の流れを一体化させたヴィルモス・シグモンドの撮影技術ではないでしょうか。
そのカメラは、4人の河下りに同行しているような感覚を画面に運び込んでいます。
だからこそ見る人は、廃屋でかき鳴らされるバンジョーの音色や、森の奥から現れる世にもおぞましい男たちの存在をいつまでも忘れられずにいるのかもしれません。
1972年のアメリカ映画です。
4人の男が週末を利用して河を下ります。
ただそれだけの話が、なぜこれほど強烈な残像感をもたらしたのでしょうか。
【悪夢の河下りと強烈な残像感】
「脱出」の舞台は、アパラチア山系を縫って流れる1本の河です。
この河の流域は、ダム工事のために間もなく湖底に沈むことになっているのです。
その話を聞いて、アトランタに住む4人の小市民がカヌーで河下りを計画します。
リーダー格のルイス(バート・レイノルズ)は屈強なマッチョです。
友人のエド(ジョン・ヴォイト)はいくらか冷静で、サバイバル・ゲームの好きなルイスをときおりたしなめているのです。
あとのふたりは、小太りの保険業者ボブ(ネット・ベイティ)と音楽好きのドゥルー(ロニー・コックス)です。
ですが、ささやかな刺激をもとめてはじまった4人の河下りは、恐るべき悪夢に変貌するのです。
詳細は実際にご覧になっていただきたいので、ここでは明かしませんが、監督のジョン・ブアマンは、自然の根源的な力はもとより、文明に馴れきった小市民の自己満足や虚勢の見苦しさも鋭くえぐりだしています。
加えてみごとなのは、河の流れと物語の流れを一体化させたヴィルモス・シグモンドの撮影技術ではないでしょうか。
そのカメラは、4人の河下りに同行しているような感覚を画面に運び込んでいます。
だからこそ見る人は、廃屋でかき鳴らされるバンジョーの音色や、森の奥から現れる世にもおぞましい男たちの存在をいつまでも忘れられずにいるのかもしれません。
1972年のアメリカ映画です。
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