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映画「モスキート・コースト」今は亡きリヴァー・フェニックスの演技も〇

2017.02.26.18:00

正しいのはいつも自分と自分の考え、誇大妄想癖があって、しかも発明狂。
身近にいられては困りますが、こういう人物は物語の主人公としてはうってつけなのかもしれません。
独善的という性格はともかくとして、誇大妄想狂と発明精神はまちがいなくお話の種になるのではないでしょうか。

【楽園と悪夢は紙一重】




「モスキート・コースト」の主人公フォックス(ハリソン・フォード)も、この条件を十二分に満たしているといってもよいかもしれません。
フォックスはアメリカ文明を呪いつづけているのです。
「この堕落がつづけば、まもなく核戦争が起こってアメリカは消滅してしまう。」
「ならば、そんな国などさっさと捨てて『純粋な人々』の住む未知の場所で一からやりなおそうではないか。」
そう考えたフォックスは妻(ヘレン・ミレン)と4人の子供をひきつれ、モスキート・コーストの奥地で手製の王国を創り上げようとするのです。
彼は「氷こそ文明だ。」と主張し、巨大な冷蔵庫を製造して順調に開拓を進めていくのです。
しかしフォックスは、文明を呪いつつも文明に依存せざるをえないみずからの矛盾に気づいていなかったのです・・・・。

当時絶好調だった監督のピーター・ウィアーは、「フィッツカラルド」を連想させるこの物語を手堅く撮り上げていると思います。
原作はポール・セロー。
物語の骨格がしっかりしているがゆえ、ポール・シュレイダーの脚本も「楽園と悪夢は紙一重」という皮肉な真実に的をしぼることができたのではないでしょうか。
撮影はジョン・シール。
長男を演じたリヴァー・フェニックス(1993年23歳で死去)は、いま見ても注目すべき輝きを放っていると思います。

1986年のアメリカ映画です。






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