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映画「キング・オブ・コメディ」!「タクシー・ドライバー」のコメディ版?

2017.03.01.18:00

「晴れの日も雨の日も、ぼくは君から離れない。」
「キング・オブ・コメディ」の冒頭には、レイ・チャールズのこんな歌声が流れます。
ふつうに聞けば熱い恋の歌なのですが、それが一方通行の場合はどうなるのでしょうか。
しかも、狂っているとしか思えないほど一方通行の場合は・・・。

【リアクション・ショットを排除する】




映画の主人公は、ルパート・パプキン(ロバート・デ・ニーロ)というまったく無名のコメディアンです。
パプキンは、テレビの花形ジェリー・ラングフォード(ジェリー・ルイス)に憧れ、彼のようなスターになる日を夢見ているのです。
そんなパプキンに、ジェリーに接近遭遇する機会がめぐってくるのです。
そうなったとたん、その妄想はひとり歩きをはじめます。
ジェリーの事務所に何度も押しかけ、招かれていないのに別荘をたずね・・・・要するにストーカーもどきの行動に出て、スターを悩ませるのです。
そして、自分の熱意が通じないとわかったときは、一転、誘拐という暴挙に出るのです。
身代金は、10分間のテレビ出演。

妄想のひとり歩きという点では同じ監督の「タクシー・ドライバー」を思わせるかもしれませんが、この映画はもっとおかしく、もっと寒いです。
おかしいのは、ロバート・デ・ニーロやジェリー・ルイスや女ストーカーに扮するサンドラ・バーナードの演技の賜物であり、寒いのは、登場人物がそれぞれ感情的に孤立しているからではないでしょうか。
リアクション・ショットを徹底的に排することで、マーティン・スコセッシ監督は彼らに孤立の形を与えました。
爆発や解放を慎重に避けたラストもなかなか渋いです。

1983年のアメリカ映画です。






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