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映画「恋人よ帰れ!わが胸に」!ウォルター・マッソーが凄い!

2017.03.25.18:00

2002年3月27日に亡くなったビリー・ワイルダー監督は、このときすでにピークを過ぎていたといわれていました。
「お熱いのがお好き」「アパートの鍵貸します」「あなただけ今晩は」と4年間に3本もコンビを組んだジャック・レモンとも、しばらく離れています。
しかも前作「ねえ!キスしてよ」の評判は、あまり芳しいものではありませんでした。
つまり60歳のビリー・ワイルダー監督は、それなりの覚悟を決めて「恋人よ帰れ!わが胸に」を撮らなければならなかったのではないでしょうか。

【ハリウッド・コメディの端境期を映す】




その意気込みは、序盤の快調なテンポに表れていると思います。
舞台はクリーヴランドのフットボール・スタジアムです。
ライン際でゲームを撮っていたテレビカメラマンのハリー(ジャック・レモン)は、ブラウンズの選手に激突され、病院に運び込まれます。
そこへ真っ先に駆けつけたのは義兄のウィリー(ウォルター・マッソー)でした。
悪徳弁護士のウィリーは、テレビ局や球団から巨額の賠償金をむしりとろうと画策しはじめます。

ただし、この快調なテンポはそう長くつづきません。
とくにハリーの別れた妻が悪だくみに加担するあたりから、話のスピードや皮肉は急に落ちるのです。
それでも、臭いほどにあくどいウォルター・マッソーの芝居はかなり舌に残ります。
当時のハリウッド・コメディは少し前から非常に難しい状況を迎えていたそうです。
そしてこの直後には、アメリカン・ニューシネマ(反体制的な人間(主に若者)の心情を綴った映画)の洪水がはじまります。
詐欺や人間問題の扱い方を見ても、「恋人よ帰れ!わが胸に」はそんな端境期を反映したコメディといえるかもしれません。

1966年のアメリカ映画です。






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