「築地は守る、豊洲は生かす」っていったいどうするの??
2018.08.05.18:00
【【有本香の以毒制毒】今さら「安全宣言」…小池都知事、豊洲2年遅れの損失はおいくら? ワイズスペンディングはどこへ 】
7月31日夜、共同、時事の両通信社、そして全国紙がそろって、「小池都知事 豊洲市場に安全宣言」と速報した。
第1報でこそ、「安全宣言」という言葉にカギ括弧が付けられていたが、続報段階では外され、あたかも「ほっと一安心」なニュースのように報じられていた。
これは実に不適切、不誠実な報道である。
今さらだが、念のため申し上げると、豊洲新市場(東京都江東区)は、小池百合子都知事が就任するはるか前から安全そのものだった。
詳しい経緯は、昨年上梓した拙著『小池劇場の真実』(幻冬舎文庫)をお読みいただきたい。
あえてザックリ言うと、豊洲市場のゴタゴタは、10年ほど前、日本共産党が中心となって、「東京都は土壌汚染のある土地に生鮮食品市場を建てようとしている」というプロパガンダを仕掛け、それにまんまとメディアが乗って政争化させた。
ここに1つの端緒がある。
この政争を収め、移転を決断したのが石原慎太郎元都知事であり、その後、対策を進めて「安全宣言」を出したのが舛添要一前都知事であった。
ところが、後任の小池氏が、過去の政争を蒸し返し、「安全はあるが安心がない」などと、詭弁(きべん)とも言えない低レベルの言を弄して「ちゃぶ台返し」したのである。
なのに今さら「安全宣言」とは、あきれてものも言えない話である。
小池氏の悪政の結果、2年にわたって莫大(ばくだい)な公金が浪費されただけではなく、2年後の「東京五輪・パラリンピック」に悪影響が及ぶ事態となっている。
大会期間中、五輪専用道路となるはずだった「環状2号線」は予定どおりには開通せず、仮設道路がつくられるという。
まったくの無駄である。
しかも、仕様と金額は業者と協議しながら決めるとのことで、つまりいくらかかるのかも定かでない。
加えて、五輪期間中、大会専用の「駐車場」として使うはずだった築地市場(中央区)の解体跡地の整備も間に合わない。
現在、駐車場を探しているという始末だ。
2年前、小池氏が散々うそぶいた「ワイズスペンディング」(賢い支出)とは一体何だったのか。
いまこそ知事を糾弾すべきマスメディアは、ほぼダンマリだ。
おそらく、2年前、小池氏を「正義のヒロイン」に祭り上げ、「豊洲が危険」であるかのような風評を共に流した、つまり小池氏と「共犯」関係にあったことへの後ろめたさがあるのだろう。
だが、私たち都民、国民は黙っているわけにいかない。
多額の公金が無駄遣いされたうえに、東京五輪では日本が大恥をかくかもしれないのだ。
マスメディアは、豊洲市場の地下に施された追加対策工事費用は約38億円としきりに伝えている。
これでも莫大な額だが、「安心のためのコストだった」というような論調だ。
だが、これにだまされてはいけない。
空っぽの豊洲市場の電気代など維持費で2年間で35億円近くが費やされ、業者への補償も100億円近い。
そのほか、諸々をザッと計算しても数百億円は軽くいく。
私はこれから思いつく限りの費用や損失の項目を書き出し、各々の額を東京都に尋ねるつもりだ。
小池氏に限って、よもや「ブラックボックス」の中に引き篭もることはないだろうから、間違いなく、明朗な勘定書を頂けるものと信じている。
■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実 』(幻冬舎文庫)など多数。
【zakzak 2018年8月3日】
それにしても、あらためて小池都知事はひどい…。
さらに、ひどいのがテレビをはじめとする報道機関。
こいつらは、いつものことですが何も責任を取りません。
悔しいな~。
7月31日夜、共同、時事の両通信社、そして全国紙がそろって、「小池都知事 豊洲市場に安全宣言」と速報した。
第1報でこそ、「安全宣言」という言葉にカギ括弧が付けられていたが、続報段階では外され、あたかも「ほっと一安心」なニュースのように報じられていた。
これは実に不適切、不誠実な報道である。
今さらだが、念のため申し上げると、豊洲新市場(東京都江東区)は、小池百合子都知事が就任するはるか前から安全そのものだった。
詳しい経緯は、昨年上梓した拙著『小池劇場の真実』(幻冬舎文庫)をお読みいただきたい。
あえてザックリ言うと、豊洲市場のゴタゴタは、10年ほど前、日本共産党が中心となって、「東京都は土壌汚染のある土地に生鮮食品市場を建てようとしている」というプロパガンダを仕掛け、それにまんまとメディアが乗って政争化させた。
ここに1つの端緒がある。
この政争を収め、移転を決断したのが石原慎太郎元都知事であり、その後、対策を進めて「安全宣言」を出したのが舛添要一前都知事であった。
ところが、後任の小池氏が、過去の政争を蒸し返し、「安全はあるが安心がない」などと、詭弁(きべん)とも言えない低レベルの言を弄して「ちゃぶ台返し」したのである。
なのに今さら「安全宣言」とは、あきれてものも言えない話である。
小池氏の悪政の結果、2年にわたって莫大(ばくだい)な公金が浪費されただけではなく、2年後の「東京五輪・パラリンピック」に悪影響が及ぶ事態となっている。
大会期間中、五輪専用道路となるはずだった「環状2号線」は予定どおりには開通せず、仮設道路がつくられるという。
まったくの無駄である。
しかも、仕様と金額は業者と協議しながら決めるとのことで、つまりいくらかかるのかも定かでない。
加えて、五輪期間中、大会専用の「駐車場」として使うはずだった築地市場(中央区)の解体跡地の整備も間に合わない。
現在、駐車場を探しているという始末だ。
2年前、小池氏が散々うそぶいた「ワイズスペンディング」(賢い支出)とは一体何だったのか。
いまこそ知事を糾弾すべきマスメディアは、ほぼダンマリだ。
おそらく、2年前、小池氏を「正義のヒロイン」に祭り上げ、「豊洲が危険」であるかのような風評を共に流した、つまり小池氏と「共犯」関係にあったことへの後ろめたさがあるのだろう。
だが、私たち都民、国民は黙っているわけにいかない。
多額の公金が無駄遣いされたうえに、東京五輪では日本が大恥をかくかもしれないのだ。
マスメディアは、豊洲市場の地下に施された追加対策工事費用は約38億円としきりに伝えている。
これでも莫大な額だが、「安心のためのコストだった」というような論調だ。
だが、これにだまされてはいけない。
空っぽの豊洲市場の電気代など維持費で2年間で35億円近くが費やされ、業者への補償も100億円近い。
そのほか、諸々をザッと計算しても数百億円は軽くいく。
私はこれから思いつく限りの費用や損失の項目を書き出し、各々の額を東京都に尋ねるつもりだ。
小池氏に限って、よもや「ブラックボックス」の中に引き篭もることはないだろうから、間違いなく、明朗な勘定書を頂けるものと信じている。
■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実 』(幻冬舎文庫)など多数。
【zakzak 2018年8月3日】
それにしても、あらためて小池都知事はひどい…。
さらに、ひどいのがテレビをはじめとする報道機関。
こいつらは、いつものことですが何も責任を取りません。
悔しいな~。
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